仕事をルーティン化するメリット
前回、自分がルーティン化した具体的事例を書くと言ったが
その前に、
なぜ「ルーティン化が大事か」
と思った理由を書きたい。
ルーティン化するとどんなメリットがあるのか。
まず、
・気持ちが安定する。
・余計なことを考えなくて良い。
・迷いなく行動できる。
・仕事のスピードも繰り返す毎に早くなる。
・モレ、ダブリが発生しにくく品質が安定する。
とここまでは、他のサイトや書籍でも書かれている。
一番自分が実感したのは、
「面倒くさい」と感じることが大幅に少なくなることだと思っている。
僕がいつも読ませて貰っているブログがある。
株式会社ティネクトの「Books&Apps」というブログサイトだ。
その中で興味深い記事があった。
「実は、やらない理由は「失敗が怖い」「やり方がわからない」ではなく「面倒くさい」ではないですか?」
記事の中に、
『多くの人が「やらない」理由はほとんどが「失敗が怖いから」とか「やり方がわからないから」なのだと。
だが、それは嘘だった。別に怖くもないし、やり方も聞いたり調べたりすれば、たいていわかる。単に「初めてのことは、面倒くさい」のだ。』
これは非常に共感できる一文だと思う。
自分の中で一番の大敵は「面倒くさい」という感情だと言っても過言ではない。
実際、「面倒くさい」は単なる主観・感情の問題だ。
自分が面倒だと思う仕事に関しては、
10分やっても疲労感を感じるし、
好きな仕事や得意な仕事に関しては
8時間やっても疲れないし面倒だと思わない。
正直この「面倒くさい」に打ち克つことができれば、
目標達成には大きく近づくのではないかと思う。
やるべきことをルーティン化することは
「面倒くさい」に勝つ効果的な策ではないか。
これが自分が感じているルーティン化する大きなメリットだ。
肩書は社長だが、全く現場仕事の役に立たなかった
さて、プロフィールでも書いたが、
自分はお金持ちになって成功して見栄を張りたいと思っていた。
お金を稼ぐには、お客さんに喜んでもらうことが大前提だということも
メンターからよく耳にしていた。
しかし、どうすれば良いかがわからない。
手に職もない。
技術もない。
だからやり方をゼロから学ぼうと思い、
彼の会社でスタッフとして働くことにした。
起業したてで右も左もわからないまま、
おかまいなしに仕事・現場は進んでいく。
「てにおは」がひとつもわからないため、
現場とは全く噛み合わない。
噛み合わないから成長を実感することもない。
一切役に立てていない。
必死で追い付こうと気持ちばかりがあせる。
もちろんお客さんに喜んでもらうなんてほど遠く、
夢のまた夢。
お客さんに怒られて契約を打ち切られ、
売上の柱を1本失う。
「嗚呼、また最初から営業取りに行かないかんのか」
と愚痴を吐きながら落胆する日々だった。
メンターから言われることは
精神論・根性論ばかり。
そんな日々を過ごした。
お客さんに喜んでもらった経験
ある時、
「そういえば、お客さんに喜んでもらうってどういうこと?」
と、ふと考えることがあった。
こんな自分でも誰かに喜んでもらった
ことってあったかなと記憶を辿っていた。
そこで過去アルバイト経験を思い出した。
自分は実家近くの飲食店で働いていた。
店長のご家族で経営されていたお店だ。
当時お客さんに褒められたことが1度だけある。
「兄ちゃんよう働くしええ動きしてるなー。店長の息子さん?」
と言ってもらえた。
驚きだった。
だって、
やっていることは
自分にとって当たり前のこと
だったから。
ただ、やっていた仕事は決して自分だけがやっていたことではない。
働いている社員さんはもちろんのこと、
バイトの学生さんも皆当たり前のようにできることだ。
でも、どうして自分にそう言ってくれたんだろうと思い、
バイト終わりに社員さんに聞いてみた。
すると意外な回答が返ってきた。
「マッチは目立つタイプではない。でもやるべきことを確実にこなしてくれる安心感と安定感がある。だから信頼できる。そういう人間はいるようでいない」
と言われたことを思い出した。
ああ、これかと思った。
派手さは無く地味かもしれないが、
相手に安心感を与えることが自分の強みなのではないかと思った。
地味だが確実に成長していこう
結局、2年後起業から身を引き、職場を変えた。
その後の業務では、
今までとは違い足元をかため
できることは徹底的にルーティン化した。
領収書の保管場所、書き始める位置、捺印場所は下から2センチ
経理記帳、掃除の順番など
正直そこまで固定化するか?
と自分でも思うほどだった。
これが見事に自分のツボにはまった。
スムーズに仕事は流れ、
お客さんに怒られることも少なくなり、
小さく地味ではあるがお客さんも信頼してくれるようになり、
徐々に自信を身に付けていった。
ルーティン化する上での注意点
ここで注意すべきことがある。
できる限りルーティン化はするが、
必ず気持ちを入れて
一つ一つ確認しながら作業を進めていくことだ。
どうしても慣れてくると、
他のことを考えながらでも目の前の作業ができてしまう。
これは危険だ。
大きな失敗・損失につながりやすい。
また、ルーティンばかりだと
どうしても飽きてくる。
新しいコトに取り組んでみたり、
今あるルーティンに改善を加えていくことも必要だ。
改善とルーティン化はセットで行うこと。
こうして何も役に立てなかった人間が、
ある程度恥ずかしくないレベルまで仕事ができるようになった。
参考書籍:「いちばん大切なのに誰も教えてくれない段取りの教科書」 水野 学 著
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